« 2009年3月 | トップページ | 2009年5月 »

2009年4月26日 (日曜日)

南小太郎山と栗原山(2009.04.23)

Kurihara01

昨年の今頃、黒木に森に点在するアカの写真がHgさんの掲示板に投稿されました。撮影場所の記載はありませんでしたが、前後の文章から西上州神流川流域と判りました。その後、松浦隆康氏撮影の神流川支流、境沢川右岸からの写真を拝見し、ここにも黒木とアカが写っていました。ただ、この写真の後方には黒木のかたまりがあり、隣接する植林とアカ群落が部分的に混じっている可能性を感じました。

黒木にアカの混じる自然林を見たいと思いつつ、境沢川上流がそれなのか確証が得られないまま、一年が過ぎました。ところが、今月に入ってこのあたりを歩かれた方のブログに出合い、境沢川上流のアカに混じる黒木は自然林であると教えて頂きました。

23日木曜日はその境沢川上流を廻る尾根を歩き、天然のツガにアカの混じる深みのある風景を堪能してきました。また、出かける前はついでの感があった南小太郎山、歩いてみるとこれが西上州への見方を一変させる穏やかな良い山で、充実した一日を過ごすことが出来ました。


・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆



神流川沿いの道を平原で北に折れ、境川左岸の狭くてでこぼこの車道を遡る。右岸に渡って神ヶ原からの道に合流する。こちらは舗装されて幅も広く、遠回りでも神ヶ原から入った方が良かったか。右に少し戻ってようらく橋に車を置く。

中里村の時代、この近くに夜叉の瓔珞(やしゃのようらく)という名所があったらしいが、神流町になって町の観光紹介から消えてしまった。でも、橋に名前を残すなら、具体的に何かがあったのかも知れない。

Kurihara02 2.5万図にある右岸の破線路は一目でそれと判る林道跡で、まずは祠と1000mの岩峰を目指してこれに入る。植林の中をじぐざくに登っていくと右に小さな祠がある。が、天狗の面があるだけで荒れている。ここで林道は尾根を西に越えて行くようなので、尾根通しの踏み跡に入る。小さな岩場を越えると林道が戻ってきて、なんだそのまま林道を行けば良かった。

植林の中、林道を更に辿ると右に回りこんで小さな鞍部に出る。その右は岩峰で、それに登ると切れ落ちた境沢川両岸が一望できる。どうやら1000m岩峰のひとつ北、1030mの岩峰にいるようだ。

Kurihara03 向かいの左岸、沢沿いは一部植林もあるが、そこから上、稜線までの斜面は黒木とアカ、それに雑木が混じった自然林で覆われている。局所的にアカの密度が非常に高い部分はあるが、全体として特に密度が高いわけではない。でも黒木に混じるアカは陰影に富み、緊迫した美しさを感じる。(冒頭の写真)
一方、手前の右岸はやや黒木が希薄で、ここならではの個性に乏しい。でも、左右に屹立する岩峰の絶壁がそれを補って、一流の景観を維持している。
(右の写真)
夜叉の瓔珞が具体的な装飾品ではなく、この景色全体を指すのだとしても驚かない。

目的の大半を果たしたような気分で鞍部に戻る。ここで道は尾根通しとその右を巻く2本に分かれる。持倉越への古道を辿りたいので右に入るが、少し歩いてどうも違うと感じる。戻って尾根通しの道に入る。植林の中を暫く登ると林道末端に出る。左から緩やかに下ってくる林道を引き継いで、右に尾根を巻いていく踏み跡がある。これに入ってみるがやはり印象は芳しくない。

Kurihara04 古道探しは時間の無駄と判断し、尾根通しに南小太郎山に向う。1150mあたりだろうか、植林が終わって雑木の緩斜面が現れる。尾根筋には足首ほどの笹が密生し、山腹は落ち葉が積もってフデリンドウやエイザンスミレが咲いている。穏やかで伸びやか、西上州にもこんな尾根があるんだ、と驚く。でも、考えてみれば西上州の山はいつもアカヤシオが目的で、だから岩場の山ばかり選んでいたのだと気がつく。我ながらあさはか、でも西上州の山への偏見が消えて嬉しい。

この穏やかな表情は南小太郎山の山頂まで続く。当然アカはないが、もう十分眺めた目にはそれを補って余りある。踏み跡も明瞭で道がはかどる。

Kurihara06 あっさりと登り詰めた山頂には簡素な標識が一枚だけ、冬姿とは言え雑木に覆われて展望もさしてよくない。でも、しっかりと笹に覆れた山頂は山深さに満ちていて、好ましい。




山頂を後に南東に下る。1370m圏の小さな峰まで同じように穏やかな尾根を下り、ここから南に折れて急斜面に入る。笹の下生えは消え、立ち木に掴まりたくなるような傾斜だが、相変わらず雑木が美しい。

Kurihara07 傾斜が緩み、下りきった鞍部からは岩が増えてツガとアカが現れる。抱えきれない太さの木も混じる見事な森だ。大木はツガだけでなく、ブナとしか思えない幹模様もある。




1210m峰からアセビの多い岩場を下って持倉越に到着する。看板が一枚あるだけで標識ひとつない。西への踏み跡も怪し気で、こちらから南小太郎山の南西尾根に向えば古道を辿れるかと考えていたが、その期待も消えていく。

Kurihara08 栗原山に向かう。尾根は緩やかだが痩せていて、いかにもアカ好み、実際たくさん咲いている。でも黒木はやや少なくて、西斜面ほどの個性は感じられない。




なんて贅沢すぎることを考えていると、標高が上がって、花より蕾の方が多い木も現れる。1030m峰では落ちた花が多かったし、アカはその下にも咲いていた。上下の分布が長すぎて、栗原山の西面、上から下まで全て満開の日はないのだろう。でも4月上旬まで寒い日が続き、それから急に暖かくなればあり得るか。なんて、これまた贅沢なことを考えながら歩いていると栗原山頂上に到着。特別の印象はない、つまりは、ここまでと同様アカがたくさん咲いている。

Kurihara09 持倉越に戻って西に向う。最初はほそぼそ続いていた踏み跡も、小さな山襞をひとつふたつ越えるころには途切れ入り乱れ、どれが古道やらさっぱり判らなくなる。




Kurihara11 でも、もうそんなことはどうでも良くて、時折現れる岩場にはポツリポツリながらアカ、足元にはハシリドコロが群落をつくり、ヤマとジロボウのエンゴサク、コガネネコノメなどが点々と咲いている。見上げればヤマザクラ、更にその向こうには赤岩尾根らしき鋸のような稜線が望め、これが楽しくないわけがない。

そんな楽しい斜面を沢の横断と岩場に気を使いながら歩いていくと、やがて植林の斜面が見えてくる。その手前で南小太郎山南西尾根にかき登れば、行きに覚えある踏み跡に出る。植林の道をすたこら下って車に戻り、帰路についた。

| | コメント (2)

2009年4月24日 (金曜日)

天蚕絨釣虻(2009.04.23)

Abu2

静かな雑木林でしたが、ビロウドツリアブが飛び回って春の活気を感じました。写真のアブ、足は着いてますが羽は動いていて、このまま吸うのかと思ったら花の中に潜り込みました。口の長さが足りなかった?少し残念だけど、虻にとってはその方が楽ですね。

ビロウドツリアブにしては色が薄くて羽の模様も少し違うようなので、本当にそうなのか後で専門家に訊いてみます。

群馬県、南小太郎山にて。

| | コメント (0)

2009年4月18日 (土曜日)

秋葉山と御神木(2009.04.16)

Akiba01 

4月も中旬になると、足が向くのはやはりアカの咲く山、16日の木曜日は西上州に行ってきました。今年は十分時間があるので、登山道がなくても大丈夫、ということで選んだのは秋葉山(あきばさん)とゴシュウです。秋葉山は物ガ田リ山の東にある861m峰、ゴシュウはそこから南に尾根を辿った940m峰でこちらはエアリアに名前があります。ただし、地元の方はゴシュウ山ではなく単にゴシュウと呼びます。また数少ない道標に御神木の名がありますが、それをゴシュウと読むのではないかとの指摘も頂きました。道標の行く先を確かめた訳ではありませんが、方向に矛盾はなく、音も似ていることから、この記事ではゴシュウを御神木として進めることにします。

どちらも地元の祭壇のような山で、外から人が入ることは少ないようです。道標はほとんど皆無で踏み跡錯綜、外来者向けの駐車場もありません。アカの集客力とこの山固有の魅力を考えると、安易な紹介は数年後の混乱の種にもなりかねず、実は記事を躊躇っていました。が、趣味を同じくする方にここを紹介したいとの思いもあり、ひっそりと記事を書いてみたいと思います。

Akiba02 西牧川沿いの道を南に折れて馬居沢(まいさわ)の集落に入ると、秋葉山が目前にある。近いが傾斜は強そう。秋葉山の北北東、水道施設の脇に車を置き、その西側、道路の法面にあるコンクリートの坂の上から踏み跡に入る。涸れ沢に沿って植林の斜面を登る。頻繁に現れる赤テープが心強い。

Akiba03 馬居沢川350m二股の中間尾根を越えたところで広い道に出合う。
右に緩やかに登っていくと道が踏み跡に変わり、左に涸れ沢が寄り沿ってくる。植林ばかりだった道には雑木が混じり、新緑が美しい。


Akiba04 右に赤テープが現れるので、ここで沢を離れて山腹を登る。ここからは踏み跡がほとんどなく、頻繁に現れる赤テープに従う、とは言っても植林の急斜面を強引に登るだけ、でも少し右よりか。



Akiba05 暫く登ると左手が開けて岩盤が現れるが、そこには大きな切れ込みが入っている。岩屋だ。予想以上に大きい。目測で幅はざっと15m、高さと奥行きは5m以上と思う。中には石の祠が3個。奥に座り込めば、ギザギザの岩で縁取られた風景が広がる。(冒頭の写真)

Akiba06 岩屋を出てその北側に回り込み、引き続き植林の斜面を登る。踏み跡は乱れているが特に問題なく、一投足で秋葉山直下の鞍部に飛び出る。右の秋葉山に向うと左側に踏み跡があり、これに入るとやや盛りを過ぎているが、満開のアカが迎えてくれる。西上州の岩峰としてはアカの密度は低い方だろうが、地元の方によれば、
昔はもっといっぱいあったんだが、みんな持ってちまうんだよ、とのことだから、本来の姿ではないのだろう。
写真は南から望む秋葉山。

Akiba07 Akiba08
狭い山頂には4体の石像と2個の祠。中には9年前に作られた真新しいものもあって、つまりは信仰の対象としてここは今も生きている。一方で御神木の東側には非常に乱暴な造りの林道末端が覗いていて、その対比は悲しいものがある。

Akiba09 御神木に向う。鞍部に戻って少し登ると最初の頂。ここには祠が3個だが、アカは秋葉山よりたくさん咲いている。






Akiba10 この先、尾根は痩せ気味になってアカが増えてくる。もっとも、アカで名高い他の山に比べれば、特に高い密度ではない。ただ、花が妙に少ない木、昨年の莢の方が花より多い木もあって、今年はやや不作なのかも知れない。

Akiba11 Akiba12 

石像、石碑は頂にはもれなく、それ以外にもポツリポツリと現れて、全体として山というよりは祭壇、それも期間限定ながらアカに彩られた祭壇といった様相を帯びてくる。

Akiba13_2 不思議な気分のまま御神木の西の肩に上り詰め、左に折れて僅かに登ると御神木頂上に到着する。カ菜岳が立派。











Akiba14 もちろん石像もいる。それにミヤマカラスも。春型は小さくて色が薄く、すごく珍しい蝶が飛んでいると錯覚する。でも、4月中旬に飛んでいるのは珍しいことではなかろうか?




Akiba15 頂上を後に南東の鞍部に向う。落ち葉の積もったかなりの急斜面。おまけにあたりはヒョヒョロの潅木ばかりで掴まるのも心もとない。今日ここまでで一番神経を使う道だ。石像とアカの道はどうやら終わりのようだが、かわりにミツバがちらほら咲いている。

Akiba16 それから、根こそぎ倒れた喬木が目につく。土砂が流出しやすく尾根が不安定だからだろうか。結局、ここでは岩を掴んだ潅木が一番強いのかも知れない。




Akiba17 そんな急傾斜も緩んで木々岩峠に向かってのんびり歩きはじめると、左に植林が現れてその下にガードレールが見える。いやな予感がするが、それはすぐに当って、目の前で尾根がちょん切られている。絶壁。これだけ乱暴な造りの林道ってそうはない。南側に赤テープがあるので下っていくとコンクリート法面の低いところに出るが、それでもおそらく3m以上ある。さいわい潅木の幹が張り出しているのでそれにぶら下がってから飛び降りたが、さっき通過した北側の植林から降りるのが正解だろう。他にも少し戻った南側に黄色のはしごらしきものも見える。

Akiba18 この林道は秋葉山から見下ろした末端に繋がっているはずなので、見学に行く。北に向って少し下って登り返す。この間もやはり尾根が断ち切られていて、横を通過するのも恐ろしい絶壁だ。そして切断途中の尾根に出て林道が終わる。秋葉山からの眺めと一致する。なぜもっと尾根を回りこまないのか、林道設計者の意図が判らない。

林道を戻る途中で、木々岩峠からの道が出合う沢、その源頭が傾斜一定の人工斜面になっているのに気づく。地図を見てもさほど険しい地形とも思えないので、ここを下ってみる。人工斜面を何の問題もなく歩いて末端にたどり着くと、これまた何の問題もなく自然の沢に降り立つことができた。

Akiba19 あたりは自然林だが、惜しむらくは水が無い。替わりに落ち葉の積もった岩組みを下っていく。水はなかなか現れないが、自然の沢で新緑に包まれていると生き返った気分になる。



Akiba20 今日はじめての道標が現れ、木々岩峠からの道が合流する。道形はないに等しいが、そんなことはどうでも良い、その先で待望の水が現れて水音と新緑で最高の気分。




道が明瞭になり幅が広がると、暫くで馬居沢からの林道に出合う。ここで今日2個目の標識があり、林道の先を御神木と示している。登りで出合った広い道に繋がっているのかも知れない。

林道を馬居沢に下る。今日3種類目となるヤマが咲いている。これがヒカゲなら順当だが、アカ、ミツバ、ヤマはなかなか珍しい組み合わせで、これまた嬉しい。

集落に入って舗装道に変わる。

車に向って歩きながら思うこと;
これだけ魅力ある山が登山道も道標もなく放ったらかされている西上州は凄い。
何が魅力かと言えば、アカや岩屋はもちろんだが、何よりも石像群。それは山への畏れという座標上対極にある林道と並べられ、屈託ない信仰心が異様に際立っている。可愛らしい信仰の山があの深手で凄みを兼ね備え、強く心揺さぶってくる。正直言うと今日はかなり堪えた。

今は無名だが、やがて内容に相応しい評価が与えられると思う。その時までに道も道標も駐車場も、整備が間に合えば良いのだが。秋葉山を改めて眺め、帰路についた。

| | コメント (6)

2009年4月13日 (月曜日)

小仏城山(2009.04.13)

Shiroyama01

高尾山で桜の花を見た覚えがない。そう気づいて、半端な時間があったら見に行こうと決めていました。今日はそんな日だったし、天気も良いので行ってきました。

Shiroyama02 もみじ台の茶屋が新しくなっていました。でも、建て替えたのは5年前とのこと。まわりの風景となじんでよい雰囲気でした。






Shiroyama03 一丁平手前のミツバツツジ。今年は不作の声が多いですが、ここでは良く咲いていました。







Shiroyama04 一丁平は千本桜の面影を残していますが、弱ってる木が目につきます。








Shiroyama05 自然林のヤマザクラ。枝張りが少なくて長身。まわりの木と競争しているからでしょうか。当然、良く見えない木が多いです。でも若くて元気、千本桜より好感が持てます。

| | コメント (3)

2009年4月11日 (土曜日)

片栗(2009.04.10)

Katakuri

昨日はカタクリの斜面で小一時間を過ごし、飽かずに眺めてきました。色や形の微妙な差も面白かったです。

Katakuri4 帰って写真を整理していると、花粉の色にも差があることに気づきました。奥が深い。
花びらにも同色の花粉が付いてます。蜂、おそらくマルハナバチがうなり声を上げていたので、彼らの仕事だろうと思います。



沢も歩きましたが、あたりは7、8割が自然林、小滝も多くてなかなか楽しい沢でした。終日雲の全くない快晴で、充実した一日でした。

Katakuri8 Katakuri9

| | コメント (2)

2009年4月 9日 (木曜日)

矢沢から茅丸(2009.04.07)

Yasawa01

南秋川の南郷から矢沢沿い、笹尾根まで道が続いていることを先日知りました。沢沿いの道は魅力的だし、どこを通るか判らないのも気に懸かり、これは一度歩くしかない、ということで7日火曜日に歩いてきました。




Yasawa02 矢沢林道に入るとすぐにミヤマキケマンが目に入る。それからスミレ、道の法面にはミツバツツジと開花間近のヤマブキ。あちこちに咲く春の花、それに小滝を眺めながら林道を行く。林道を半分ほど過ぎたころか、カツラが小さな丸い葉を広げている。

林道終点から右岸沿いの山道に入ると、沢が近づいてニリンソウやエンレイソウが姿を現す。何より水音が足元から聞こえるのが気持ちよい。賑やかな春の沢。

Yasawa03 ほどなくして水が消え、冬枯れの木々が目立つようになると、その春の沢が、一転して静まりかえった早春の沢に変わった。ハシリドコロの鮮やかな緑ばかり目立つ。あまりの静けさに鳥肌が立つ、もちろん嬉しくて。








Yasawa04 道は荒れていて時に途切れるが、橋や石組みの階段から、立派な造りだったことが伺える。道がある安心感からほとんど地図を見ていなかったが、気がつくと周囲に踏み跡が見当たらない。おそらく茅丸の北東面なのだろう、沢の斜度があがり、このまま沢沿いに道が続くとは思えない。

暫く探すと、左岸の植林に戻るようについた踏み跡が見つかる。一安心してこれに入るが、辿った先は古い炭焼きのかまどで、その少し先で踏み跡は消えてしまう。

Yasawa05 完全に道を見失ったので植林の斜面を右よりに登ると、あっけなく尾根にでた。緩く幅の広い尾根筋には道が真っ直ぐはっきり通っている。いつもは植林を厭うのだが、よく手入れされた木が整然と並ぶ風景にしばらく見惚れた。すぐ右には浅い溝をはさんでもう一本緩やかな尾根が見えるので、茅丸北尾根の支尾根で間違いない。

既に余計な時間をだいぶ費やしている。どこで道が尾根に乗ったか知りたいが、戻って確かめると予定どおり歩く時間はないかもしれない。少し迷ったが、気になるのはやはりこの道。笹尾根稜線まで辿ってからここに戻り、取り付きを確認することにする。

道は真っ直ぐに尾根を登ってから、右に回り込むように緩斜面を進み、先ほどから見えているもう一本の尾根に向う。そして、そのまま尾根を越えて軍刀利沢の方向に下って行く。あるいは尾根を越えてから再び笹尾根に向うのかも知れない。そして、尾根筋にも薄く踏み跡があってここで十字路を作っている。道を一本確かめにきたら、歩きたい道が二本増えた。

緩やかな尾根筋を南に登っていく。左植林、右自然林で雰囲気はなかなか良い。そしてひょっこり茅丸頂上に出た。笹尾根を稜線通しに歩けば単なる通過点だが、今日の茅丸は印象がまるで違う。

Yasawa06 先ほど尾根に乗った地点に戻って、そのまま尾根筋を下る。下った先、そこだけ植林がきれた小さな平地に小屋が見える。遠目には作業小屋に見えたが、中に入るとハイキングコースの休憩所にも見える。もしかするとこの道、昔は凄く流行っていた?

道はここで右に戻るように折れて尾根筋を離れ、南に山腹を横切りながら下っていく。そして、沢沿いに出たところは・・・あれぇここ通ったかぁ?少し下ると見覚えあるのだけれど。結局どこで見落としたかよく判らないながら、尾根への正しい取り付きは判ったので良しとする。

でも、この道はずいぶん遠回りしてるので、次に来る機会があれば、東よりの沢筋を選んで連行峰に上がるかも知れない。

Yasawa07

矢沢に沿って南郷に戻り、帰路についた。









| | コメント (0)

2009年4月 3日 (金曜日)

千足沢右股と612峰東尾根(2009.04.02)

Senzokumigi02

この沢は何て言います?
千足沢。
そこの下で別れる向こうの沢は何ですか?
あれも千足沢。
出合ってから桂川に注ぐまではどうでしょう?
ぜ~んぶ千足沢。
そうなんですかー。(^^)
すると川合山川と言うのは何でしょうか?
川合にもいろいろあって、ここは川合字山川なんだ。
そもそも家がここに来たのは信長の頃で・・・・

ということで2日木曜日は千足沢右股に行ってきました。
ここは当初、渓流の芽吹きを楽しむ予定で、10日ほど先に歩くつもりでした。でも、こ
れは二重に間違っていました。
この沢の下流には車道沿いにいくつか滝があり、その見物も目的のひとつです。ところが、滝によ
っては車道との間に落葉樹が枝を差し交わし、上流で完全に芽吹いた頃には葉が開いてよく見えなくなる。これがひとつめの間違いで、滝の写真からこれに気づいて、2日に前倒したのでした。
車道の先、沢身を歩く部分の芽吹きは潅木どまりと割り切りましたが、歩いてみるとここは完全に植
林に覆われていて、実は考慮する必要がないのでした。これがふたつめの間違いで、再来週は他のどこかに期待できるという意味では不幸中の幸いというか、ともかく昨日歩いて正解でした。


川合山川の集落を抜け、緩やかに流れる千足沢右股を眺めながら車道を歩いていく。やがて道幅が狭まり歩道に変わって左の山腹に上がって行く。ここで沢に入る。

引き続き傾斜が緩やか、水も少ないのでこのまま靴で行けるかと思ったが、どうやら下から上まで釜の沢のようで、すぐに膝上20cmまで水に浸かって冷たさに一瞬息が止まる。

Senzokumigi03 両岸が迫った2段の滝、下は簡単だが、上はかぶってってツルツル(冒頭の写真)。左から巻く。











Senzokumigi04 380mで二股。河床は右がより低く、水はどっちも少ないが強いて言えば左が多い。右を選んで小さなナメ滝を上がると、その先で更にふたつに別れてもう水はほんのチョロチョロになってしまう。



ここまで沢はほぼ植林に覆われている。水はないし、雑木もない、良いのはさっきの2段滝だけかぁ。

Senzokumigi05 そのまま暫く歩いて右の枝沢に入る。左に自然林の小尾根が見えるのでここに上がる。足元にはタチツボスミレがたくさん咲いている。登りきって612m峰の南西鞍部付近で登山道に出合う。



登山道を北東に向い、すぐに別れて612m峰に立つ。さすがは元三角点、四方が開け眺めが良い。

Senzokumigi06 東に少し下ると緩やかな斜面が現れる。主役の雑木はまだ冬姿ながら、下生えは遠目にもはっきり判る萌黄色。ここでお昼にする。





すっかり気分が良くなったところで尾根を左に外れるように急降下、少し登り返して500m双耳峰に着く。沢の詰めで小尾根に入ってからずっと雑木が続いたが、それもここまで。北と南東に伸びる尾根を横目に、ボサの積もった植林の急斜面に突っ込んでいく。

斜面が緩み尾根筋は明瞭になるが、植林はそのまま。左に尾根を2本別けるとはっきりとした道が横切る。右手に千足集落の畑が見え、ここを下って右股沿いの車道に降りた。

時間はまだ十分にあるので、下流の滝をゆっくり眺める。大きな滝は五つ。そのうち三つは立派な釜を、一つはほぼ直角に曲がった淵を作っている。

Senzokumigi10 Senzokumigi11 

どれも無名なのか、立札ひとつないのも嬉しい。

| | コメント (5)

仏果山(2009.03.30)

Bukka01

もう木の芽が開いていそうで、まだ行ったことのない山。あれこれ調べて選んだのがこの仏果山、30日月曜に歩いてきました。ごく普通に宮ヶ瀬湖岸から宮ヶ瀬越えを経て仏果山に登り、土山峠に下りてきました。


宮ヶ瀬湖畔の駐車場に車を止め、すぐ南の登山口から宮ヶ瀬越えに向かう。道は植林のなかをジグザクに登っていく。4月~9月はヒルに注意の看板を見る。

Bukka02植林は意外に長くて、6、7合目といったあたりでやっと自然林に変わる。雑木に混じって点在するモミの木が目をひく。大きさは一抱え弱か。カバノキ科だろうか、もう新緑と言って良いくらい葉を開き、モミジも赤い芽を開いている。

Bukka03 宮ヶ瀬越えは特にモミの木が多いが、見下ろす北東側から仏果山にかけてモミの木はほとんどなく、替わって黄緑色に霞んだ落葉樹が目立つ。稜線を仏果山に向うと北側にはこの木がとても多く、後で判ったことだがヤしャブシだった。

Bukka04 南側から回り込むように仏果山に到着する。左手に大きな展望台があり、山というより観光地の雰囲気だ。快晴のもと丹沢の白い山並みから東京西部の町並みまで見渡すのが楽しく、長居をしてしまう。


Bukka05 南東に向かう稜線は痩せて岩がち。ツツジを探すが、蕾ひとつ見つからない。











やや尾根が広がり、暫くで640m峰。立派な標識がある。革籠石山という名前なのか。このあたりから左側を中心に植林が増える。古く壊れかけた獣柵があり、近頃あちこちで見かける柵もいずれはこんな醜態をさらすかと思うと気分が下向く。

Bukka06 半原越えへの道を左に別け、土山峠に向かうと自然林が戻ってくる。芽吹いた木々を眺めながらのんびり歩いていると平坦になる。いつの間にか524m峰を過ぎていたようだ。南東に向きを変えると尾根幅が広くなり、あたりは相変わらず自然林。

一番好きな組み合わせで喜んでいると様子がおかしくなって来る。雑木が間伐、枝打ちされている。遊歩道を作る準備かと思うが、どう見てもやりすぎ、地面を濡らすほど染み出た樹液が痛々しい。釈然としない気分のまま宮ヶ瀬湖に降りつく。

宮ヶ瀬湖を見下ろしながら車道脇の歩道を北西に向かう。水鳥の作る漣を眺めながら車に戻り、帰路についた。

| | コメント (0)

« 2009年3月 | トップページ | 2009年5月 »